2016/02/24

良質な作品を届ける人情味カフェ

 

コンクリートジャングの中、ひっそりと雑居ビルの片隅に佇む一軒のカフェ。たまたま通りすがりに見つけたが、店の入り口も分かりにくく、それはまさに店の名前でもある稀代の文豪、夏目漱石の作品である「草枕」が描く非人情の浮世から外れた隠れた天竺のようにも思える。
 

店内はカウンター席とテーブル席が少しある非常に小さな造りだが、店内を覆う幅広いジャンルの本・雑誌、そしてレコードプレイヤーから流れるクラシック音楽を聴きながら、個性的で人情味のある店主と他愛もない話しをしながら、店主自慢のコーヒーに舌鼓をうちながら、チーズケーキを食す至高。 チーズケーキはさっぱりとしていてコーヒーとの相性は抜群、何よりチーズケーキに謙虚にも添えられた自家製の手作りジャムは季節ごとによって味を変えており、飽きが来ることはない。

商品数も少ないが、それだけ軸となる商品を日々改良して良質な商品（作品）を客に届ける店主の真摯な姿勢にも惹かれる。

「とかく人の世は住みにくい」しかし、そんな住みにくい都内の中心地で人情味のある作品を提供する「草枕」に是非、一度足を運んでみてはいかがだろうか。

 

店舗情報

草枕
所在地｜東京都港区西新橋1-10-1　日美ビル1階
営業時間｜月～金10：00～23：00（Ｌ.Ｏ.22：30）／土10：00～18：00（Ｌ.Ｏ.17：30）
定休日｜日・祝
ＵＲＬ｜http://kusamakura-coffee.com/

 

執筆｜植村 和樹

※掲載されている店舗情報や商品情報などは、記事執筆時のものです。最新情報はオフィシャルサイトにてご確認ください。